最近の異常に発達した台風や猛暑、その割には冬には極寒の吹雪など、異常気象は日本に限ったことではなく世界各地で共通してみられる深刻な問題だ。日本ではヨーロッパで16歳の少女が環境問題に立ち上がり、その会議に出席する時にCO2削減に向けてヨットで海を渡った程度の報道であるが、エアコンが貧弱なヨーロッパでは、40℃の気温は異常を超えて恐怖になっている。温暖化対策に対する感覚は日本と欧米では大きく異なっているのだ。そして、その温暖化の影響を地球上で最も強く受けているのが、1年を通じて多くの時期が氷雪に覆われている極寒の地、北極圏であることは、一般的にあまり知られていない。北極圏は、地球平均の2倍以上の速さで温暖化が進んでおり、過去35年間で夏季の海氷面積が3分の2に減少するなど、地球温暖化の影響が最も顕著に表れている地域である。このまま温暖化が進行すれば、早ければ2030年頃には北極圏の海氷が夏場は消失するとも予測されている。(北回りの航路ができた程度のニュースごとではないのだ。)
温暖化により北極の氷がなくなることで、海面の水位は上がらない(もともと氷が海に浮いているから)それよりも北極周辺温度が上昇し、それにより、北極圏の高気圧が勢力を強めることで、偏西風の蛇行が強くなることの方が北半球の気候に与える影響が大きい。そのため、以前に比べてはるかに日本でも夏は高気圧が停滞しやすく猛暑に、冬は北極の寒気が南下しやすくなり厳寒、豪雪になる傾向がある。そうしたことを受けての異常気象であることを、もっと日本のメディアは報じるべきである。温暖化防止対策は地球上のあらゆる人間が努力する必要があり、また先進国の技術で新興国のCO2削減サポートを行う必要があるので、日本人としてこの問題に対する意識改革を促し、我々が持つ技術を世界で生かすチャンスが到来していると考えるべきである。

例えば、行き過ぎたガソリン車の廃止と電気自動車の普及を目指すヨーロッパであるが、出遅れている日本車がこのまま負けてしまうとは思わない。今、2030年にかけて二酸化炭素(CO2)排出量の測定方法が自動車のライフサイクルで評価するLCAに変わる可能性があることによる。HEVの2030年にかけて二酸化炭素(CO2)排出量の測定方法が自動車のライフサイクルで評価するLCAに変われば、走行中だけのCO2排出量を対象にする現行規制から大転換、2030年以降のエンジン開発に大きく影響する。特に、現行規制ではCO2排出量をゼロとみなせて圧倒的に優位なEVの位置付けが下がる。EVは、発電所からの電源で充電することから考えれば、発電時や電池生産時などのCO2排出量が多い。国や地域によるが、現時点でEVのCO2排出量はHEVを上回っている場合が多い。日本のお得意なHEV(ハイブリッド)のCO2排出量は電気自動車(EV)と同等か、技術の進展次第ではEVを下回るかもしれない。2030年以降、HEVとEVが“真”の環境対応車(エコカー)の地位を巡り、互角の技術競争を繰り広げることになる。こういった例は一例であり、省エネという日本の国に石油資源がないこと、また世界的にみて電気代が高いことから、あらゆるのものに関して節電や省エネのサービスや商品を開発してきた。古く言えば、江戸時代は完全リサイクルで大都市江戸を運営してきている。そんな日本人の真の世界貢献には、何といっても意識改革が肝要。今般の関東直撃台風での恐ろしい勢力を目の当たりにした今こそ、地球温暖化の技術革新に進むべきであろう。